しばらく待っていると落ち着いたのか男は起きあがった。


そこを狙い顔面に蹴りをいれた。


男の鼻からは血が流れた。


それでも立ち上がってくる男は昔の私を思い出させた。


夜の町に始めて出て、男たちに殴られ続けても、それでも起き上がる私の姿が重なった。


ぼーっとしていた所為か男が目の前に居たとすら気づかず、私は殴られ、尻餅をついた。


「喧嘩してんのにぼーっとしてんじゃねぇよ!!」

私の口からは血が流れた。


こんな喧嘩をするのは久しぶりで私の中で何かが湧き上がってきた。


男は私の顔面を狙って足を振り上げた。

私はその足を掴み自分の方に引くと男はバランスを崩した。


学習しない男だと思い、私は手を使い、飛ぶように立ち倒れかかっている男の顔面を屋上の固いコンクリートに叩き付けるように蹴った。


男は額から血を流しながら気絶をした。


そこでやりすぎたと気付き倒れている男に近付きどうしていいかアタフタしていると、見ているだけだった男が近付いてきた。