兵士が私を呼んでいた。



 兵士が呼ぶなんてめったにないこと。



 私はベランダから出て、兵士のもとへ駆け寄った。



「どうしたの?」



「義理の…姉君、ユラさまから…ミラさまへのお手紙です」



 ユラからの手紙!!



 ユラ…直々に手紙なんて…。



 ヒッタイト王のブルサ王と何かあったのかしら。