「じゃあ冬夏、今日はありがとう!」

「あ、うん。」


桜は私にお礼を言うとバックを手に取り立ち上がった。

「今日は私が奢るよ~」

「そんな・・・悪いよ。」

「良いから良いから。話を聞いてくれたお礼だよ!」


桜は伝票を持ってレジへと歩きだした。私も桜の後を追った。



「あ~冬夏に話たらなんかスッキリしちゃった!」


会計が終わり店を出て道を歩いていたら桜にそう言われた。私は笑顔を見せる桜に安心しながらよかったねと笑った。


「本当に、冬夏が幼なじみで良かった・・・高校入ってから少し疎遠になっちゃったけど持つべきもねは幼なじみだね~」

「はは。そんな大袈裟な・・・」


「でも、本当にありがとう。冬夏!」


桜はまたあの眩しいくらいの笑顔を私に向けた。その笑顔はとても綺麗で私はしばらくその笑顔を見つめていた。


「じゃあ冬夏~また明日ね!」
「あ、うん・・・」


桜は笑顔で手をふると走り去っていってしまった。私は先程の桜の笑顔をまた思い浮かべながら家路を急いだ。