破れた離婚届を貼りあわせる。

貼りあわせながら、千広は今日の出来事を振り返った。

陽平の父親と麻里子の両親が店にやってきた。

その後すぐに、陽平も店にやってきた。

今日で全てが明かされると、陽平は言っていた。

エピローグに向けるんだと。

陽平の宣言通り、本当に全てが明かされた。

三橋父娘が経営する銀行が、多額の借金を背負って倒産したこと。

その借金を、『周財閥』に全て押しつけようとしたこと。

それが、麻里子が陽平と結婚しようとした理由だった。

陽平は父親と三橋父娘、そして自分の前で全て明かした。