自宅に帰って先にすることは、お風呂に水を入れること。

ガスをつけて、お風呂が沸くのを待つ。

その間に授業で出されたレポートを書いたり、テレビを見たりして時間を過ごしている。

その日の待ち時間は、普段とは違った。

千広は机に向かうと、2つに破れた封筒から離婚届を取り出した。

当然、離婚届も2つに破れている。

「勢いとは言え…大人気なかったなあ」

2つに破いた離婚届を広げる。

「破れてても、ちゃんと受理されるかな…」

千広はそう呟きながら、セロハンテープを取り出した。