爽ちゃんは。私のイトコ。

1つ年上で、大学生。名前は、ソウ。

「綺麗な顔だよね、私、眠かったからわかんなかったんだけど。男?女?」

「何それ。ちゃんと見ててよ、男に決まってんじゃん?」

強気で言ったけど、私は前まで知らなかった。

ずっと、女の子だと思っていたんだ。

綺麗な顔で、まだ背は小さくて、スカートが似合って、

目が大きくて、細かった。

でも、小学生の高学年くらいになると、どんどん男の子になっていった。

中学になって、いきなり背が伸びたし、声も変わった。

いつのまにか、私は爽ちゃんにちょっとした恋心を抱いていた。

・・・のかもしれない。