「なーんか…新平と華凛ちゃん仲良しやねー」


くしゃくしゃのパーマがかかった髪に指を通した諒一くんがニヤニヤしてる。


確かに…。

私と新ちゃんは口喧嘩友達と言うか…、ただ単にからかわれてるだけと言うか…。


周りから見たら仲良しなんだと思う。
実際、男の子が苦手だった私が新ちゃんには言い返せるまでになったし…。

でもそれだけなのに。


本当…、それだけなのに。





「何やねん諒…変な想像されたら俺のが困るっちゅーねん。…だいたいこんなちんちくりん……」

「ちんちくりん?……ちょっと新ちゃん!私だって新ちゃんみたいな怖い顔お断りやわ!私のタイプは笑うと優しくて、頼りがいのある人やもん!真逆やねんからー!!」

「……………」

「なっ、何…?」



一瞬だけ真顔になった新ちゃんは…すぐにいつものひょうひょうとした雰囲気に戻った。

何だろう……。気のせい?




「いや……何でもない……アホに付き合うとると頭痛なるわ…」



深くため息をついてプールに戻っていった。

いつもと同じなのに……、いつもと違う…。



からかい方は同じなのに…。















 
何でそんなに、冷たいの?