そうやって困っていると、やっぱりありきたりに助け船が出された。 「おい、お前達。そんなに群がってると彼女が困るだろう?」 壁の向こうからそんな声が聞こえた。 壁のせいであたしから姿は見えない。 「ぁん?誰だよアンタ。三年か?」 「あれ?でもどっかで見たことあるような……」 壁が口々に話しだす。 何?誰よ? ちょっとは退いてよね、見えないじゃない! 「ばっか、入学式で挨拶してたろ?生徒会長だよ!」 生徒会長ーーー!?