−−流依side

かなり焦った。



前方で、ふわふわと髪をゆらして歩いている愛しいひなを見つけ、衝動的に抱きしめた。

その時、不意に掠めた香水の匂い。

心臓がドクドク波打つ。


男物…

動揺して少しひなから離れた。


わかってる。強引だったこと。ひなの気持ちがまだ俺に向いてないこと。

でも…やっぱり俺だけ見ててほしい。

ふいに見えたひなの顔は、いつも通り可愛いくてやっぱり好きすぎてかなり重症。