− 「明日は−…。」

先生の声も頭に入ってこなくて、あっという間に下校時になった。

「じゃあ報告よろしくっ」
と彼氏とらぶらぶで帰っていく悠紀に苦笑して手を振りながら、スクバに手をかけた。

いつくるのかな…?

まだ校内には人が結構いる。

「唯原?」

呼ばれたほうへ振り向くと、同じクラスの男子の りひとが居た。

「りひとだー」

「ん。一人?」

「ううん。人待ち」

「珍しいな、唯原が人待ちって」