−− 流依side 一目惚れだった。 中学1年の時。うざい先輩と制服に圧迫される窮屈な毎日にうんざりしていた俺は、毎日のように喧嘩をしていた。 まるで溜まっていたものをぶつけるように。 ただただ自分の中の黒い部分をひたすらに。 毎日毎日怒鳴り声や罵声を響かせる俺の両親にも嫌気がさす。 そんなある雨の日。 馬鹿みたいに雨の中死んだように座り込んでいた俺の前に、 一人の女が立っていた。