*  *  *
―守優 SIDE―



「守優!!」



「叔父さん…」



母親から無線で連絡を受けたのか、叔父さんと父親が来た。

母親は父親の背中で泣いてる。



「救急車は」



「まだ戻って来ない。今、圭兄が連絡してくれてる」



「そうか」



父親は頷くと、俺にハンカチを投げて来た。



「肩口、左右を縛れ。難波もハンカチあんなら濡らして、頬に当てるんだ」



「わかった」



父親の指示で応急措置。

俺も難波も手が震えて出来ずに居ると、叔父さんが黙ってやってくれた。