先輩の方向を見ると、バスケの練習をしている翔太くんがいた。


「あれ、二年生でしょ?背高くてかっこいい~!」


「年下かぁ。ちょっと残念…同級生ならあたし告ると思うけど」


少し話した後、すぐに練習を始めた。

……モテるんだな、翔太くん。

なんだか、複雑。

よくわからないけど。


「おーい、苺ちゃんてば!」


肩をポンッと叩かれ、びっくりしてうしろを向く。


「わっ、何!?莉子ちゃん。びっくりした」


「ごめんね~!さっきからずっと話しかけてるのに、気づかないんだもん」


「そうだった?ごめんね」


モヤモヤした気持ちが残ったまま。

消えない、消えない。

やだな、もう帰りたいな…。