「歩けるから…もういい」
あたしはお姫様抱っこしてくれてる、心平の腕からはなれようとした。



こんな優しくされたら、諦めらんないよ…。



好きになった人を、好きじゃなくなる…って難しい。


―ギュッー



心平は何も答えないで、力いっぱいにあたしを抱き締めるように腕で支えてきた。



―なっ、何で???―




嬉しい反面

困惑する。



わかんない…心平の気持ちわかんないよ。