「ええ、分かるわね。貴女の瞳が全部を映しているわ。口や手は直ぐに嘘吐くけど、瞳は嘘吐けないのよ。だから、分かる人には分かるわ」


「じゃあ、リーアさんは分かる人なんですね」


「そう言う事になるわね」



--ガチャ



あたし達が話していると、奥の部屋から誰かが出てきた。


誰かな?


リーアさん以外にも此処に人がいたんだ。


「リーア、客が来ていたのか」


リーアさんの事を呼ぶ、その人は、赤い髪に緑の瞳をした、肌が焦げ茶色のワイルド系の男の人。


服装は黒いシャツに黒のズボン。


そして、膝丈の黒のジャケットを羽織っていた。


あたしは立ち上がって、その人に挨拶をした。


「はじめまして。朝比奈 実亜と申します」

「ああ、話はリーアから聞いている。俺はロベルトだ」


ロベルトさんは、面倒そうにしながらも挨拶してくれた。


「ロベルト、お客様の前で客はないでしょう?もう少し、口を慎みなさい」


リーアさんは咎めると、ロベルトさんは一層、面倒そうな顔をした。