『お姉ちゃん、さっき聖が殴った人と知り合い?』

加奈美が口を開いた。

『うん、まぁ…』

『そっか。あのね、相談…あるの。』

加奈美から相談なんて珍しいな、

なんて思いながら、私達は近くのファミレスに入った。

『…』

加奈美は口を開かない。

『どうしたの?』

さすがにイラついたから、

ムカつきを抑えながら加奈美に聞いた。

『聖の事は、好きなの。

……でも、最近健太が…気になって…』

加奈美は俯きながら言った。

『聖、この頃上の空だし…。

それに…今日だって…。

聖、人を殴るような人じゃなかった!

あたしが…聖を変えちゃったのかな。』

聖君があつを殴ったのは、多分あたしのせい。

『自分に素直になるのが一番だよ。』

私はニコッと笑った。