「美優ー。待てよ。」

「ハァハァハァ」
私は深呼吸をして話した。

「私の事なんかほっといてよ!!あの人たちの顔なんかみたくないんだから……私は臆病ものなのよ!!」
「ほっとけるかよ!臆病ものなんかじゃない!俺がついてるだろう!」
「輝にはわからないよ!!」
「美優の気持ちはわからないけど!わかりたいんだよ!!」

「えっ?」
「俺……美優が……好きだ……」
「うそよ……」
「本当だよ。美優を見つけたあの時俺が守ってやらなくちゃって思ったんだ、美優の全部を俺は受け止める、だから俺と付き合ってほしい。」

私は輝を信じていいのか……
もしかしたら、あいつらの仲間なんかじゃないかってそう考えてたけど………


「俺、暴走族に入ってるんだ……」
「えっ?」
「中学の時すっごい荒れてさ、蒼太と出会って俺は変わったんだ……」
「蒼太と?」
「蒼太がいなきゃ俺ダメな男だったよ。そして美優にも出会っていなかった。」
「わたしと?」
「俺、もう少しで刑務所行きだったんだー。そんなときに蒼太と出会って暴走族に入って今副総長だし……それに仲間もできたんだー。そこで俺が子供だったんだと知らされて今は大人になったんかなー。」


輝は遠くを見つめていた……
それはどこか私みたいに似ていたんだ………