「莉奈…今、何処にいるか知ってる?」
仕事の時と同じ様に出来る限りの優しい口調で俺の周りに群がる女達に訊ねた。
けど女達は莉奈という名を聞いた途端、さっきまでの明るい表情を曇らせた。
「さっき店を出て行っちゃったし〜、何処に居るかは分かんな〜い」
「きっと彼氏の所にでも行ってんじゃな〜い?」
「え〜、あの子彼氏いるの?幾らNo.1だからって有り得な〜い。ね?琉依くんもそう思うでしょっ?」
女達は俺の質問には答えようともせず様々な醜い嫉妬の言葉を口々に交わしていた。
No.1という地位も愛も全てを手に入れている様に見える麗華がただ気に食わないのだろう。
女の嫉妬は見ていてとても判りやすい。
悪口を言いながら自分達を良く見せ様と必死な姿は余りにも醜く…見ているだけでとても不愉快だった。