「座れ」 予想通り連れてこられたのは屋上。 いつも魁人が座っているベンチを指さす。 おとなしく座った私は黙って床を見つめている。 「今までありがとうってなんだ」 魁人は怒ったよな切ないような声で私に問いかけた。 「魁人が…私と別れたがってるって…」 必死に涙をこらえて声を振り絞った。 「誰が言った、んなこと」 「侑里さん…」 話してしまったことでまた魁人への気持ちが膨らむ。 決心したのに……。