それからしばらく
写真を見つめていた…

下にいる母から名前を呼ばれ、ゆっくりと立ち上がって
ブレザーを脱ぎ、
着なれたTシャツを着た。

部屋を後にして
家族が集まるリビングへ向かう。

ドアの向こうからは
楽しげな笑い声とカレーのいい香りがする。

ドアを開けて椅子へ座る。


「おかえり!今日はカレーだよー」

「……うん」


いつも通りの母の声。
それに答える私。

そんなことは普通すぎるくらいのこと。

でも私が答えると
家族は皆微笑む…