青い作業服のオジサンが何度か会見を開いていた。同じ作業服の総理大臣も同じマイクで何度か会見を開いていた。


テレビは交通機関がマヒして帰れなくなった人たちを映し、アナウンサーは帰宅難民の為に駅前の塾が開放されたことを告げる。


真っ暗な闇の中に、まるで生きているかのような炎が煌々としていた。


何が起きているのかを説明してくれているけど、難しすぎてよくわからない。教授、私にもわかるようにお願いします。


夜がいつの間にか終わって朝が近くなると、随分前に送ったメールがエラーメッセージとともに送り返された。


ネットを繋げると、必死の思いでだんなさんの無事を願う友だちがいた。真っ暗な家の中、小さな子どもと二人だと言う。


陽がのぼる。
一日の始まりだ。
私はいつも通り会社へ行く。