「……つーか、あれ俺のファーストキスなんだけど。」





……、





「……へッ?!」

「なんだよ。」

「嘘ぉ!!!!!!」


だって、選り取りみどりの王子がだよ!?

あー、でも、
“氷のプリンス”ならあながちあり得ない話でもないかもしれない。


「ほんとだから。」

「信じらんない……。」

「何で?」

「伊次くん、かっこいいし……。」


私がそう言うと、
伊次くんは少し頬を赤く染めた。