「京っ!?」
すると、そこには疲れ切っている京がいた。
「………あ。」
気のせいかもしれない。
けど。京が左腕をかばってるように見えた。
「京。左腕……どうしたの?」
私がそう聞くと驚いたような顔をする京。
『左腕っ?
京………。見せろ!』
良が京の左腕に手を伸ばす。
『大丈夫だ。何でもねぇ。』
京は腕を引っ込めてしまった。
そうか…………。
これが良が心配していたこと。
京が“ケガ”するということなんだ。
『心配すんなって!!
まぁまぁ、気にせず気にせず。何してたんだ?』
京がケロっとした顔で聞いてきた。
『今は連絡先を交換していたところさ。』
さすがに良は動揺しないようだ。
慣れてるな…………。
でも。
慣れてるってことは、それだけ“こういうこと”が頻繁に起きてるってことなんだ。
良はどんな気持ちで………。
『はぁ!?ずりーよ!』
『うるせ〜なぁ。』
口げんかが始まった。
仲いいなぁ……。
こういう口げんかが始まると、私と翔太を思い出す。
ドンドン
またもやドアを叩く音。
………まさか、また?
総長が………。
『大変です!!』
『何だ?』
『奴らが………攻めてきました!!』