『俺らの総長には、“過去に何かしらの深い傷がある”と思うんだ。』



……ん?



随分曖昧ですな…。




“何かしら”
とか
“思う”
とか…。



大丈夫か…おい…




『だからか知らねぇけど、総長はたまに…』



“知らねぇけど”
って言っちゃったよ、この人!



『……ヒステリック?』


……え?


『……かんしゃく?』


何で疑問形…?


『…そこら辺を起こすんだ。』



…そこら辺…(-_-;)



分かったよ。
この双子は別に京が特別お喋りなわけじゃなくて、(まぁ、京はお喋りですが)良が喋らなすぎなんだ。


きっと良は自分の思いを言葉にするのが苦手なんだろう…。



今みたいにね。




つまり、良の話をまとめると。



今の総長は過去のトラウマからか、たまにヒステリックを起こすらしい。(orかんしゃく)



だから、それをなだめる役目が京ってこと。



良的には、そんな情緒不安定なヤツが総長だなんて…


ということらしい。



『……一つのチームを背負っているって言ったって過言じゃねぇんだぞ。
この族がつぶれることで下のヤツらにだって迷惑がかかる。』



良は…仲間想いなんだ。



『総長が変なところでヒステリックを起こして…
違う族と抗争にでもなったら…
って考えると…な。』




「京は?」



京はどう思ってるの?



『京は…』