『死んでない』
………え?
何言ってるの?陽。
『生きてるって信じててくれない?』
“信じる”……?
『………陽。』
『何だよ』
『……お前らの総長。
誰なんだよ?』
『………はぁ?』
『“劣華”はあの人の手で咲き誇ってんのか?』
“あの人”……。
『………。』
黙り込む陽。
『美音ちゃん。』
……え?
私?
『今日…は、一人で帰ってくれないかな?』
………え。
『俺。翔太に話さないといけないことがある』
……翔太に?
「いいよ」
あとで翔太に事情聴衆すればいいや。
そんな歯切れのいいような悪いようなときに学校に着いた。
『じゃあね!美音ちゃん!』
『じゃあな、姉貴。』
「ちゃんと授業、受けなさいよ?
バイバイ」
そういって私達は別れた。
この陽の決断が。
私達の運命を左右するだなんて。
気付きもしなかった。
まぁ、気付いたら…それはそれでスゴいのかもしれないけれど。
やっぱり。
あの夢には。
重大な意味が存在していた。
そんなことにすら気付かなかったのは。
愚かな私?
それとも…。
ウソつきなアイツ?