「そうか…、お前はもう帰りなさい。そしてゆっくり休むといい。」


「……はい。」


* * * * * * * * * *


…私はなんで
こんな世界に生まれてきたのだろう…。


こんな操り人形のような私に…
価値はあるのかしら……?




…。




……そういえば……私って…





“本当に…
 お父様やお母様の子供なの?”





そう…
これは私が物心のついた時から
思っていたこと…。



この疑問を投げかければ…


「おまえは可愛い娘だよ。」


そう答えは返ってくる。




…なぜ?


…………なぜはっきり言ってくれないの?



私はお父様達の子供じゃないの?





なぜ…?




なぜなの…お父様…お母様……。



―ポタッ…


いつのまにか、
私の枕は涙で濡れていた。



「助けて…誰か……誰か……。」


そう私は強く願った。