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──カチャ…
「お待たせ、アイリ……」
もぬけの殻のベッドと
開いた窓に、
シーツで作られたであろうロープ…。
「ハァ…早速脱走か……。」
面白そうな鬼ごっこなのはいいけど…
まぁ、いいや。
せいぜい逃げ回るんだね。
これは後できっついお仕置きが必要なのかな?
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その頃…
──ゾクッ…
「くしゅんっ……なんか寒気が…風邪のせい…か…な?」
一人逃げ回るアイリーンであった。
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クソッ…どこだ!?アイリーン!
「ここに来た情報は確かなんだが…」
「ここからが問題だな。」
二人して考えていると…
「エドガー様っ!」
「どうした。」
「この者があの方の屋敷に
アイリーン様が連れ込まれるところを見た、と…」
「なんだと!?」
そこにはエドガーに跪く民の姿があった。
「へ、へい。
あっしがちょうど仕事を終えて
帰ろうとしていたときに、
お偉い様が女性の首に顔をうずめていたので…
ひょっとしたら…
と思って後をつけてみたんでして…」