短剣を首にあてられていたのだ―…


「答えて。」


しかもそう強く言われると
答えざるをえなかったのだった。


「アイリーン…アイリーン・ガーランド。」


一瞬目を見開いたかと思うと
その少年は私を見て
こう耳にささやいた。

「君があの…」

少年はそうささやくと、
私の首に顔を埋めた。

「え…?」


―ブツリッ


え………?


私、何されたの…?



耳元に聞こえる何かを啜る音。
一瞬の鋭い痛み。
そして、首元にある少年の顔。


さっき言われたエドガーの言葉―…


≪ヴァンパイアだけど…?≫


血…吸われてるの……?


なんだか…ち…からが…はい…ら……な……


―ドサッ

地面に倒れるアイリーン。


「おいし…ふふっ…やっぱり君が…」


そう言い残すと
アイリーンを抱きかかえ、
暗き闇の中へと消え去っていった―…