―バァンッ!!


「何…これ…。」


目に入った風景は
真っ暗な中で光る大きな塊のようなもの。


「街…?」


とにかくあそこへ行こう。


―――――――その頃。

「おい、聞こえるか、クリス!!」


「こちらにおります、エドガー様。」


「おい、アイリーンを探し出せ。」


「おいおい、何したんだよ…。」


「何か言ったか?」


「いえ、何も…?」


「早く行け。」


「はっ。」


ハァ…手を出されていないといいが―…




――――――――――――――――――


「ハァ…ハァ………ハッ、ハッ…ここは…?」


無我夢中で、
街に向かって走り続けていた私。


「ここが…この世界の…街…。」


それは、私の想像を絶するものだった。

しかし、街の風景よりも
人の姿に目がいったのであった。


「綺麗…。」


もちろん街の風景も綺麗だが、
人々の姿も綺麗であった。

女性はみな綺麗なドレスを着て、
コートを羽織り、

男性はタキシードやワイシャツ。


みな正装だ。