私はびっくりして、何もいえなかった。





しばらくの沈黙………



ドキドキしている。
心臓の音が疾風に聞こえてしまうんじゃないかと思うぐらいドキドキしていた。


疾風を見ると、あの悲しげな表情で私を見ていた。



いったい何があったの?

どうして、そんな顔をするの?



聞きたくても聞けなかった
聞くのが怖かったんだ…



この時ちゃんと聞いとけばよかった。


私に出来ることなんて、何もないけど…


ただ、そばにいてあげたかった。


ううん、私がそばにいたかった……



沈黙を破ったねは疾風だった。



「…ごめん」


えっ?


「何で?何で、あやまるの?」



「……ごめん」



私は、あやまられたのがショックで、走ってその場を離れた…




部屋に戻ると、泣き崩れた


何で?何であやまるの?
疾風は何でキスしたの??
あやまるぐらいなら、何でしたの?

疾風の気持ちが分からない……




私はその日、一晩中泣き続けた。