「うるさい、化け物!母さんがいる」


「オマエノ、ハハオヤハ、モウ、シンダ、オマエガ、コロシタ……」


「嘘だ! 母さんに会うんだ」


嗚咽交じりに僕は言った。


女がいきなり僕の足に飛びついた。


そして左足の傷口から流れ出た血をすすりだした。


僕は化け物を蹴り倒した。


そして持っていたナイフで胸を刺した。


ナイフは深く刺さり肋骨を折り心臓に届いたはずだった。


「オマエハ、ヒトゴロシダ……」


化け物は目のない顔で笑った。


僕は狂ったように化け物を刺し続けた。


何度も何度も……。