「ん~?なに?」

「律……」

「どうした?」


律の声の響く背中にピッタリくっついて、ゆっくり息をする。


「調子悪いのか?」

「ちがう…なんか、吸い寄せられちゃった、律の背中に」

「なんだそれ」


笑った律の背中が揺れる。

このまま寝ちゃいたいくらいに、すごーく安心してしまう。

手術成功してよかった。

生きててよかった。

そう実感できるのが、この場所。


「柚希~、重いぞ~」

「女の子に対して失礼だよっ」

「うおあっ!?」

「律がココ弱いこと知ってるもんねー」

「ばかっ脇腹っ…!!」