「慶くんは、あたしの初恋の相手や!!」
「え...?」
「あたし、幼稚園の頃に引っ越してきたやん?めっちゃ人見知りなあたしに、慶くんが話しかけてくれたんよ。でもあたし、緊張して声がでなかったから、ノートに字を書いたんよ。そしたら、慶くんも真似して書いてくれた」
「そのノートが...」
「慶くんが持ってるノート...に似てるやつ」
「は?このノートじゃないの?」
「ちょっとちゃうわ。あのノートは、表紙にノートの題名を書いたさかい、ちゃうわ」
謎は深まるばかり。
窓から見えるグラウンドは、既に真っ白い。
...粉雪だ。
東京では珍しい、粉雪。
なぜか
懐かしい気がするのは
気のせい??