すると老人は、少年の方を振り返った。 「あぁ…辛かったさ。」 少年は、少し涙ぐみながら言った。 「ぼくね、ともだちがびょうきでしんじゃったの。 いまはとってもかなしいけど、おとなになったら、おじいさんみたいに、なかなくなるのかな?」 「…わしとお前の辛さは全く違うじゃろうて。 でも、きっと、お前も大きくなったら、平気でいられる日がくるぞ。」