『きゃぁ~~☆めっちゃこのコートかわいくないッ!?』
ショウウィンドウから聞こえた甘ったるい声が私の耳元で騒ぐ。
その声のする方向に精一杯の殺意を込めて視線を送った。
気づかないのか、それとも、わざとか・・・
もう一人の女がもっっと激甘な声をだす。
『まぢやぁん!でもぉ、うちお金ないしぃ~・・・』
――ハイハイ。そーですか・・・。
歩く速度を上げ、私は逃げた。
どんどん声は聞こえなくなっていった・・・。
――クシャ――
手に握っていたおにぎりのレシートを手が真っ赤になるほどに握った。
まだ聞こえる・・・。
あの女め・・・!!
私は、昔からこんなだ。
あ~ゆう女が大がつくほど大嫌い!
自分でもわかんないけど、私はあ~ゆう女に以上なほど反応する。