そこに、仲原さんが来て、猿鳶先生にゴニョゴニョと話している。


仲原さんが、話し終わった瞬間、先生はこちらに目を向け・・・

キラキラと目を・・・向け・・・

そして・・・

そして・・・




走ってきた・・・。




「小泉いいィィィィィィィィィィィい!!」

と、さわやかな声を出して・・・。

あぁ・・・、ウゼぇ・・・。

なんかメッチャウザイの来たぁぁぁぁ!

だから熱血系は嫌いなんだよぉぉぉぉぉ!


あぁ・・・、来る。

きもい。

ヤメテ。

近づかないで。



殺さないで。

命だけは・・・

命だけはぁ!
命だけは助けてぇぇぇぇぇぇ!!


目の前に暑苦しい顔がきた瞬間、私の身体は空中へと浮かび上がった。


――フワッ

私は先生に抱きしめられていた。

私の肩に先生の息がかかる。

キモ。


腰には先生の手が回っている。

セクハラじゃね?
これ・・・。


私の身体がぁ・・・

腐っていく・・・

汚れてゆく・・・

ここで私の人生終わってしまうんだぁ・・・


気を失いそう。




意識が遠のきそうになった頃
耳元で大きな声がした。

「ぅお~い! 小泉がヤベぇ記録出したぞぉぉぉ!ハイ!拍手ぅ!」

ヤベぇってなんだよ

私は心の中でツッコミを入れた。

周りではパチパチと拍手が聞こえる。

その声で石田先生がこちらを見た。

猿鳶先生のいうような、

やべぇw

ぐらいに目を見開いてこちらを見ている・・・


え??  なんか怖いんですけど・・・
殺意のこもった視線が石田先生から注がれた。

そして・・・

私は男子群のなかにひときわ目立っている小さな小さな男の子を見つけた。