「小泉さん!!起きなさい!この問題を解きなさい!
あ、後小山君にあやまりなさぁ~い!!!!!!!!」

なるべく猿鳶先生のクラスには聞こえない様に言った。

小山君は申し訳なさそうに私に悲しい目を向けた。
・・・小山君。

あなたは天使だわ・・・。
そこまで小泉さんを気遣うなんて。


ズキュ~~~~~~~ン!


この子、どんなにテスト悪くても、私が全力で通信簿よくしてあげるわっ!!
感激よ!100点!満点よぉ!!

「うぅ・・・ぅン・・・。」
小泉さんがうなりをあげる・・・。

小山君が肩を揺らした。
ニコニコと笑いながら。

私に『僕のことは気にしないで下さい』っていっているように・・・
その笑顔・・・。
やっぱり天使ね・・・。
あの子のニックネームは、天使ね・・・。



それに比べて小泉さんは・・・。
まだうなってる・・・。

小山君が、少し大きめな声で小泉さんの耳元に言葉をかけた。

「ひゃぁ!!!」
小泉さんは、

ガバッ!!!

と体を起こし、びっくりしている小山君に・・・・・・




―――――ボコ・・・

ではなく、・・・なんて表していいの?

しいて言って・・・

―――――ズキャン!!

かしら?

その音がでた理由。

それは、小泉さんが悲鳴をあげながら小山君を殴ったこと。


小泉さんは右手を大きく振りかぶり、小山君の左頬に強烈な一発を・・・

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ???

何なの?あの子は?イカれてるんじゃないの?

ほら、みんなびっくりしてる。
泣いてる子もいるじゃない・・・。

そして、小泉さんは教室を風のごとく出ていった。