二戸のすっぴんの顔を見た瞬間、腹がすいてイライラしている気持ちが吹っ飛んだ。
“すっぴん”、そんなにお前が気にするほど問題がないぞ!
むしろ、問題があるどころか、……俺的にはナチュラルな素顔の方が好きだ。
赤ちゃんみたいに笑うその笑顔。
スッゲー、可愛いぞ!
あっ、いけねぇ………。
俺、また、可愛い”という言葉を使ってしまった――。
しかも、二戸の笑顔に釘付けになるところだった。
ハッーー、危ない!!
二戸、お前は不思議だ。
――その笑顔は間違いなく“魔性”。
あまりこっちを向いてニコニコ笑いかけるなよ。
まじっ、俺の気持ちがモヤモヤしてくるから。
あっーー、やっべ!!
誰か、俺のモヤモヤと燻る気持ちに今すぐ消火器をかけてくれ!