この人はシェルド=カーティスさんで、一応刑事さん。しかも警部。
不可解で難事件に突き当たるたびに、こうしてカナトさんに助けを求めてくる。
「ちょっと待ったティアちゃん。僕は助けを求めに来たことなんて一度もないよ」
心の声を読むな。
「ただ僕は、カナト君が事件に関して有力なる情報を持っていないか問いかけに来ているだけさ」
「何も持っていないのでお帰りください。ティア君、追い返していいですよ」
「じゃあさようなら・・・」
「待って待って!お願いだから話だけ聞いてよ!」
背中を押して外に出そうとしたら警部は必死に言う。
「カナトさん、どうします?」
出ようとしない警部に困りながらカナトさんを見れば、それはそれは盛大にため息を。
「聞くだけ、聞いてあげますよ」