てゆーか電話番って失礼な。
そう思っていた時今度は玄関チャイムが鳴らされた。
「・・・・・・カ、カナトさん」
どうしますか?
と、問いかける前にチャイムが十回近く連打された。
「・・・・・・あーもう入れて差し上げてください」
雑誌から目を離してはいないが顔がウンザリと嫌そうだった。
ぶっちゃけ私も開けたくない。
だけど、絶対あの人チャイムをまた連打してくるだろうから。
私は玄関と繋がる受話器をとることはせず、その隣にあるスイッチを押した。
そしてソファに座ってまた紅茶を一口啜った時、廊下がバタバタと騒がしくなった。
「なんだい!いるんじゃないか!」
バンッと荒々しく開け放たれた扉から現れたのはスーツに身を包んだ男の人。