「カナトさん、警部を手伝ってあげましょうよ」
言えば警部は嬉しそうに花が咲いたように笑ったが、カナトさんはえー、とい物凄く嫌そうな顔をした。
どんだけ嫌なんですか。
「警部から話を聞いて、なんだか他人事にできなくなっちゃいましたし・・・それに、ちょうどお仕事も入っていませんでしたし」
「仕事がないならいい休みになるじゃないですか」
「それもそうですけど・・・ただ休みを過ごすくらいなら、何かやりましょうよ」
「めんどくさい・・・いや、ちょっと待って」
「「?」」
黙り込んだカナトさんに私も警部も首を傾げる。
するとカナトさんはニッと笑った。
「いいですよ警部。貴方の力になりましょう」
「ほ、本当かい!?」
「カナトさん?」
また唐突に・・・。
「ただし、解決した暁には、この屋敷全てを1日で掃除してくださいね」
「・・・・・・え?」
笑顔で固まった警部。
そりゃそうか。
「それを引き受けてくれるなら、いくらでもご協力いたします」
「・・・その・・・手伝いに誰か連れてきても?」
「構いませんよ。1日で掃除してくれるなら」
「い、1日・・・」
あ、警部悩んでる・・・できれば頷いてほしい。
そうしたら私は掃除をしなくてすむし。