「……ん?ああコレね。
なら一緒に保健室…来てくれる?」
なぜそうなる。
すこぶる軽い反応にあたしは少しまぬけな顔をした。
またニヤリと笑う口元に背筋がゾクリとする。
「え…いや!。」
グイッと手首を捕まれ立たされる。
寒気は一気に鳥肌へと変わった。
「やっやめて!。」
「はいはーいストップ。」
ゆったりした口調で、でもしっかりと相手の人の手首を掴んだ。
「は??。」
「…めぐ」
いやしくもあたしと、コノ野郎の言葉が被さる。
「…あんだお前…。女子に王子様だって騒がれてる、若王子君じゃーん。」
「……すみませんが、この子の腕離してくれますか?。」
めぐの顔がよく見えないけど…声の調子から怒っている事がわかる。