「しーちゃんは自覚がなさすぎる。」


ふんわりした笑顔からまた引き締まった顔へと戻る。

なんだかやけに色っぽい。


「……自覚って…何よ。」


自覚なんて…そんなの…



とっくの昔に……




「…幼稚園の頃…引っ越してきた時。


隣の家にはお姫様がいた。

ちょっと妄想暴走癖があったけど、そんなところが愛らしいお姫様。


そんなお姫様を俺はすぐに好きになってしまった。」


…………