「ガラッ」
保健室の先生が来た。
久方君はさっきキスしたときとはぜんぜん違うような態度でベッドに腰掛けていた。
「大丈夫なの?石川さん・・・どうしたの?」
「わからないんです・・・急に目の前が真っ白になっちゃって・・・」
先生と久方君は黙って私の話を聞いてくれた。
 私は知らないうちに眠りについていたようだった。
もう久方君はいないのかな?
目を開けて起き上がった。
「大丈夫?むりしないでね・・・?」
保健の先生が優しくそう言ってくれた。
「先生ちょっと職員会議あるからいってくるね!」
「待ってください・・・久方君は?」
「久方君ならさっき帰ったよ」
「そうですか」
そうして先生は保健室を後にした。
その直後に杉田君が来た。
「大丈夫か?落ち着いたみたいだな・・・」
「・・・ありがとう・・」
私の額をそっとなでてくれた。
「・・・ねえ。君の事・・・ずっと好きだったんだ・・・」
「・・・・・・・?!」
「俺と付き合ってくれませんか?」
「―――――――――――――!」
私にすぐに返事を求めず、彼はゆっくり考えて・・・っていってくれた。

私はあまりの出来事で眠れなくなってしまった。
仕方なくかばんを持って帰ることにした。