私はどうやら倒れこんだようだ。
「ハルカ?しっかり」
「ハルちゃん???」
みんなの声が聞き取れるのにしゃべることができない。
目も開かない・・・。
どうしちゃったんだろう・・・
すると私の体が宙に浮いたような気がした・・・

・・・・私・・・死ぬのかな・・・

違った。私の体は久方君が持ち上げてるみたいだ。
階段の音・・・保健室に向かっている。
久方君のあの香りが私を癒してくれている。
「ガラッ ガラガラ」
ドアの音がして私はベッドに横たわった。
保健室の先生がいないみたいで、久方君が隣にいてくれている。
私が静かに目を開けると久方君の顔が私の目の前に合った。
「おこしちゃった?」
「・・・え?」
「いや・・・可愛くてずっと見てたかった」
「・・・・・・っ!」
私は驚いて何も言えなかった。
久方君の吐息が私にかかる。
そのままキスされた・・・
杉田君とは違う・・・意地悪な激しいキスだった。
「――――――――っ!」
私は久方君を押し放っていた。
「ご・・・ごめんね?」
私はそれしかいえなかった。
でもここは保健室・・・いつ誰が来てもおかしくないのに、何でこんなことができるのだろう。