あたしたちはステージで踊っている三年生のクラスを見た。
おそろいの衣装を着てゴリエを踊っていて,仲良さそうなクラス。
いいなー共学。
なんて思ってると,ふと目に入った一人の人。

「………いた…」

ボソッとつぶやいたあたし。

「なにが?」

不思議そうにあたしの顔を覗き込んだ琴音。

「タイプの人」

そう。踊っている人の中に,タイプの人を見つけてしまったのだ。

「うそ?!どの人?!」

興奮気味に琴音がステージの人たちを見比べる。

「あの青いピンの人。」

あたしは軽く指差した。

その人は少し長い前髪を,青いピンで斜めに軽く止めていた。