しばらくして戻ってきた3人。
相変わらずの興奮状態。

「あれなら萌恵も大丈夫やわ!!さっきのボートより安定してるし!!
さっき手ふってたん気付いた?!
乗せてくれたおっちゃんもいい人で友達連れてきてもう一回乗せたる言うてるし行こ!!
おごってくれるみたいやし!!」

3人は休憩もせず,財布とケータイだけ持って,あたしを引っ張って,停留所に向かった。
・・・一人も嫌やけど無理やりもやだー!!


停留所の近くの海の家で,ビール片手に盛り上がっているおっちゃん二人。

「おっ!!戻ってきたかー!!
友達いっちゃん白いやん!!」

あたしを見て言った。
この二人がボート乗せてくれた人たちなんや。
色黒くて中身は若そう。酔ってるけど・・・。

内心全然笑ってなくて機嫌悪かったけど,あたしは精一杯テンションをあげて対応する。

よくしゃべるまだ若い方のおッちゃんは,名前はユウジといって,よくいろんな子をボートに乗せてあげてるみたい。
奥さんと大恋愛の末結婚して,子供もいるらしい。

もう一人はもっと年上で,ユウジさんの会社の社長らしい。(なんの会社かはよくわかんないけど。)
気前がよくて,あたしたちにお酒とつまみを買ってくれた。

そしてなんだかユウジさんは麻衣がお気に入りみたい・・・?