しばらくすると,また違うボードが2台近づいてきた。
今度はあたしたちのほうに。

「自分らもうこれ乗ったん??」

グラサンをはずした男2人は若かった。

「まだー!!乗りたい!!乗せてー」

麻衣がやっと声をかけてきてくれた嬉しさで,テンション高めに答える。
あたしはこのままスルーされたかってんけどな…。

「じゃあ乗りーや!!今予約入ってるからあとでまたここ来るし。3人??」

「友達がもう一人岸におるから4人!!」

麻衣はまたまた嬉しそう。

「じゃあ友達つれてここきてー。
ライフジャケット足りんから取ってくるし。」

お兄さんはジャケットの数を確認しながら言ってきた。

「でも友達水に浸かれへんねんかー」

瑠美香がテンション上がってすっかり知江の存在を忘れている麻衣にかわって答える。
水に浸かれないの意味を察したお兄さんは,

「わかった。じゃああっちで待ってて」

指差されたのはボードがたくさん停めてある停留所みたいなとこ。
あそこなら水に浸からずボードに乗れる。

「てか自分ら何歳?」

「17ー!!」

麻衣のテンションは高い高い。

「17!?若!!俺ら26やしなー。
まあええわ。待っといてな」

そう言ってお兄さん2人はボードを飛ばしていった。
26言うてたけど…見た目もっと若かったけどなー。

てかほんまにボード乗ることになっちゃった…。