しばらくしてゆうちゃんが現れた。

「おっ!制服やん」

そう。
今までは休日に会ってたからあたしはずっと私服だった。
今日はなにげに制服初披露。

ゆうちゃんは部活帰りとかばっかだったから,ずっと制服だから,逆に私服を見たことがない。

「どこ行く!?」

「実はさ…俺まだ萌恵の誕プレ買ってないねんか。
やし買いに行かへん?」

ゆうちゃんは申し訳なさそうに,左手で後頭部をさすりながら言った。

「いいの??」

「うん。
あ,あんま高いのわやめてな?
俺バイトしてへんからそんな金ないし」

またまたゆうちゃんは申し訳なさそうに言う。
金額なんて気にしないのにね。

「了ー解っ」

あたしは笑顔で答えて,歩き出そうとすると,ゆうちゃんはあたしが肩にかけて持っていたスクールバッグのひもを引っ張った。