着いた場所は、やっぱり屋上で。



「何であんなことっ…私が大恥かくとは思わなかったの!?」


「何が恥なの? 付き合ってんだからキスくらいいーじゃん」

涼しい顔で言う大和がムカつく。



「だって…あれは恋愛教えてもらうから…」


「葵は俺とキスするのが恥ずかしいの?」


「当たり前よ!!」


あ。


気づいた時にはすでに遅く、今朝のようにフェンスに追い詰められる。




「葵? 素直になれって言ったよな?」


笑顔の大和がめちゃくちゃ怖い…。



「これが素直な気持ちよ!! みんなの前でキスなんて誰だって恥ずかしいわよっ」



開き直ると、大和が真顔になった。



「だったら、恥ずかしいとか思えなくなるくらいキスしてやる」